介護の担い手を確保 独自に就職奨励金 継続勤務報奨金など手厚く(大分県宇佐市)
介護分野への人材確保が急務です。いわゆる団塊の世代が75歳以上になる2025年度には、約245万人の介護人材が必要とされ、国は処遇改善に取り組んでいます。こうした中、大分県宇佐市では昨年12月から、市独自に奨励金を設けて介護分野への就職を促す「介護職人材確保支援事業」をスタートし、注目を集めています。
実際に制度を利用して仕事を始めた人からは「ありがたい」と喜びの声が寄せられています。事業所や他の自治体からの問い合わせも増加しているといいます。
宇佐市の支援は大きく分けて3種類。まず、市内の介護サービス事業所に介護職や看護職、調理員の正規職員として新たに就職した満50歳未満の人に対し、「就職奨励金」を交付します。このうち、「介護職員初任者研修資格」を取得している場合は「初任者資格取得報奨金」も受け取ることができます。さらに継続して働く人への「継続勤務報奨金」も設けました。
介護分野の人材不足については、公明党の衛藤義弘市議が18年12月の議会質問で窮状を訴え、人材確保へ向けた市の取り組みを求めていました。衛藤市議は同支援事業について、「市周辺地域も含めて、制度の周知を進めていきたい」と語っています。
(2020/4/3公明新聞より)