“香害”の理解広げる啓発ポスター作成中(佐賀県)

 日常生活で使用する柔軟剤や消臭剤などの香りが原因で、健康被害を引き起こす“香害”に悩まされている人がいます。佐賀県は現在、被害に対する県民の理解を広げるため、ポスター作成に取り掛かっています。被害者からの相談を受けた公明党が推進してきました。

 今年2月、佐賀市議会の全議員のもとに、「香害に苦しみながら生活している。助けてほしい」と悲痛な声が記された手紙が届きました。

 手紙の主は20歳の女性で、2019年12月、アルバイトを終えて帰宅すると、突然、手足がしびれて動けなくなり、それ以降、たびたび同じ症状に悩まされました。昨年8月には、アナフィラキシーショックで、検査入院。原因不明と診断されましたが、本人は衣類に付着した柔軟剤などの香りに反応することに気付き、現在は、症状の進行を一時的に緩和してショックを防ぐ補助治療剤「エピペン」を常に持ち歩く日々。

 微量でも、さまざまな種類の化学物質に反応し、頭痛や吐き気、せきなどの症状を発症する「化学物質過敏症」。近年、発症者が増加していますが、香りを起因とする同症の専門医は、東京や大阪など県外にしかありません。この女性は、コロナ禍に加え、“におい”が充満する電車や飛行機を利用できず、診察さえ受けられずにいます。

 手紙を受け取った議員のうち、早速、動き始めたのは公明党でした。

中村宏志市議は、党県本部代表の中本正一県議に相談。中本県議は、今年3月の県議会文教厚生委員会で、香害に苦しむ人がいることを紹介。「柔軟剤に含まれる香料の使用を規制するなどの配慮が必要ではないか」と主張する一方、被害への理解を促すポスターを作成し、県民に周知するよう求め、県側は、「広報誌で、柔軟剤などの香料による健康被害が多発していることを紹介するとともに、ポスターを作成し、公共施設などに掲示する」と表明しました。

中本県議は、「国会議員とも連携し、対策を進めていきたい」と語っています。

(公明新聞2021/5/1より)

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