九州初の認知症条例を制定 正しい知識と理解を (大分県・臼杵市)

 大分県臼杵市はこのほど、「臼杵市みんなで取り組む認知症条例」を制定、施行。認知症の正しい知識や理解の普及、さらなる認知症施策の推進が期待されています。

 市によれば同様の条例制定は九州で初めてとのことです。

 条例の前文で「認知症になっても安心して暮らせる臼杵市の実現を目指す」と明文化。条例は、全10条からなり、市民や事業者、関係機関の役割、責務を定めました。

事業者には、「認知症の人の個々の特性に応じた必要な配慮を行うよう」促し、自治会などの地域組織には、「住民相互の支え合いの活動に積極的に取り組むよう努めるもの」と求めている。

 臼杵市はこれまで、認知症に関する知識の普及・啓発活動や、認知症サポーター養成講座の開催、一人歩きする人への声掛け訓練など、さまざまな取り組みに力を入れてきました。今回の条例制定は、活動の根拠を明確にし、さらに施策を加速させる意義があります。

 臼杵市の高齢化率は約41%に上り、今後も増加していくと推計されています。市の担当者は「認知症は誰でもなり得るもの。だからこそ、支え合える社会にしていきたい」と話しています。

 公明党の戸匹映二市議(市議選予定候補)は2019年9月の定例議会で「当事者の意思を大切にし、家族や関係者も含め、社会全体で寄り添っていく姿勢が求められている」と訴え、条例の制定を求めていました。

(2021/12/11公明新聞より)

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