スマホアプリの音声で信号伝える(福岡県)

 福岡県では3月から、目の不自由な人が安心して道路を横断できるよう、スマートフォン(スマホ)のアプリで信号の色を伝える機器を、県内4カ所の交差点に設置しています。視覚障がい者の安全確保を求めてきた党福岡県議団(森下博司団長)はこのほど、機器が整備された福岡市博多区の横断歩道で、アプリの使い勝手や課題を調査しました。

 今回設置された機器は、警察庁が全国で導入を進めているもの。専用アプリを入れたスマホを持って交差点に近づくと、音声で交差点名や信号の色、方向を知らせてくれます。

 現在、視覚障がい者のために整備されている音響式信号機は、夜間から早朝まで音を制限しているものが多く、その間の安全対策が求められています。福岡県警では今後、他地域にも機器を設置できるよう検証を重ねていくとのことです。

 調査に同行した視覚障がい者の方は、「音が出ない空白の時間帯を埋めてもらえるのはありがたい」と語っていました。党県議団はスマホによる道路の横断支援システムについて、病院、盲学校、スーパーなどの信号機に整備すべきと議会質問で訴えていました。

(2021/5/21公明新聞より)

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